テーマ① 眼のしくみ 
カメラではとても太刀打ちできない、スーパー器官のしくみを知ろう

私たち人間は、五感を活用して外界の情報を入手しますが「視覚」情報は全情報の約8割を占めるといわれます。およそ25mmの小さな球体ですが、とても重要な役割を担っている器官なのです。

眼のしくみ

図のように眼球は文字通り球形で、キャッチした外界の画像情報(映像)を信号に変えて眼球の奥の視神経に伝えます。最終的に「ものが見える」と認識するのは脳なのですが、その働き、すなわちものが見えるしくみはカメラの構造によく似ています。眼をカメラにたとえるなら、角膜と水晶体がレンズ、網膜がフィルム、虹彩が絞りということでしょうか。
眼の構造

ものが見える流れ


角膜
入ってきた光を屈折させて目の中に誘導

虹彩
眼内に入ってくる光の量を調節

水晶体
毛様体の筋肉の動きで厚みを変えてピントを合わせる

硝子体
ピントの合った画像情報が通過するゼリー状の組織

網膜
硝子体を通過した情報はここで映像信号化

視神経
映像信号を直接脳に伝達
これらの流れで脳が「見えている」と認識するのです。

脳に映像を送り続ける優れた器官

脳が「見えている」と認識して私たちはものを見、理解するのですが、ほかのことを考えたり、会話をしたりしていて見えているものを意識していないことがあります。そんな時でも、外界の情報は眼によっていわば自動焦点でピントの合った映像信号を脳に送り続けています。網膜=眼は発生学的には脳の一部ということもできる組織で、鼻(臭覚)や耳(聴覚)などほかの感覚器官で取り入れられる情報の総量よりはるかに多い情報を処理しているのです。
よくカメラに例えられる『眼』ですが、シャッターを押した瞬間の画像しか捉えることのできないカメラには太刀打ちできない、すごい機能を持ったスーパー臓器といえる器官。眼の健康と機能を守ることが長く快適な生活そのものを支える事になるのだと言えるゆえんですね。